shoshishou

行政書士になって今年で10年経ちました。

色々と振り返りつつ、もう一度、最初から行政書士として開業するならどうするかを考えてみました。まあ、10年経ったというだけで、大したことはないのですが、節目ということでまとめてみます。

事務所を経営していく上での要素はこんな感じになると思います。

  • 事務所
  • 業務に対する知識と経験
  • 営業力
  • 資金

これらをうまくまわしていくことが行政書士事務所の経営だと思っています。今までの自分がどう取り組んできて、もう一回やるとしたらどうするか考えていきます。

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事務所の場所をどうするか?

行政書士事務所は小資本で始めるケースが多いと思います。そのため、自宅兼事務所で開業する人も多いのが実際です。僕は開業当初こそ、自宅で事務所登録をしましたが、数カ月で事務所を借りることにしました。一緒に始めた仲間がいたのが一番の理由でしたが、改めて一から開業するとしても事務所を借りると思います。事務所に行くことで仕事モードに切り替えができるからです。

そもそも僕はだらしのない人間なので、自宅にいたら仕事をしない自信があります。情けないことですが、毎日事務所に行くことで、はじめて仕事に向き合って取り組んでいくことができるようになっています。事務所にはいろいろな誘惑を少なくし、仕事に集中できる環境にしていきます。

事務所を借りる上で重要なのが場所です。

今の事務所は渋谷区千駄ヶ谷です。4つの支部を渡り歩き、最終的に山手線の内側で落ち着きました。僕はもう一度開業するとしても会社を相手にした仕事をしたいと思っています。会社を相手にするのであれば、会社の多い都市部で事務所を構えたいところです。

うちの事務所ではネットから集客をしています。ネット集客だと場所は関係ないと当初は思ったのですが、うちの事務所は東京の西側のお客様は少ないです。サイトには、東京、神奈川、埼玉、千葉を商圏として記載していますが、ほとんどのお客様は事務所のある東京の東側の会社です。会社の絶対数が多いというのもあるのでしょうが、サイトの住所をご覧になって連絡を下さっているというのが想像できます。

そうすると、事務所を借りるのは必然的に会社の多い地域となります。家賃は高めになりますが、必死に格安の物件を探して事務所を始めると思います。

僕の場合は都心部となりますが、これは見込み客の多いエリアで開業するだろうという意味です。相続など民事を扱うのであれば、住宅地になるでしょうし、外国人関係の仕事をしたいというのであれば、外国人の多いエリアで開業するのがいいと思います。

集客に差がつく可能性があるので、事務所の場所は慎重に行います。

業務に関する知識と経験

僕は業務に関する知識と経験は後からついてくるものだと思っています。だれでも仕事が受注できれば必死にやろうとするはずです。そこからもがき苦しんで(楽しんで)いれば、仕事は自然とできるようになるはずです。

そのため、僕がもう一度開業するとしても、業務に関する知識を得るために誰かのやっている塾や学校に入るということは絶対にしません

あらゆることがわかっていないと行動できないという人がいますが、あらゆることなんてわからないし、経験できるものではありません。10年やってて思うのですが、知れば知るほどわからなくなります。法改正があればガラッと変わるし、役所の人事異動だけでも色々なことが変わります。そんな環境下で全部を把握することなんて到底不可能です。だから、当初の知識は手引きや市販の本に載っている一般的なもので十分です。後は、経験して、さらに知識を深めていくというサイクルをまわしていくのがいいでしょう。

自分がある程度の情報を持てるようになれば、同じ業務をしている同業との情報交換の機会も増えてきます。お金を掛けて教わらなくても最新の知識を得ることができるようになります。

こうした理由から、僕だったら業務について深く勉強するのであれば、その分の時間をお金を営業に回していきます。営業して受注して実務をこなしていく方が業務をマスターする上では近道だからです。

営業力

自分が有名人だったり、紹介を受ける当てがあったりして、すでに受注の見込みが立っているような場合は営業力はそれほど必要ないのかもしれませんが、ほとんどの場合は、顧客ゼロからのスタートとなると思います。この場合は、営業力=集客力が重要になります。

現在のうちの事務所は集客は主にネットからです。他は既存のお客様からの紹介と税理士の先生からの紹介です。営業方法としては、他にも飛び込み営業だったり、ビラ配りだったり、DMだったりといろいろありますが、僕の場合はもう一度一から始めるとしてもネットでの集客を目指します

以前に比べるとネットでの集客は難しくなったという人もいますが、そんなことはありません。まだまだ集客できます。もちろんそのための勉強やお金も必要です。ここは惜しまずお金を使います。お金を使って受注してさらに大きな金額を受注するっていう感覚をつかんでいきたいところです。

僕の場合は独学でやろうとしたため、集客できるようになるまでに時間が掛かってしまいました。今はお金で時間を買うのも必要だと思っているし、受注していくことが重要だとも思っているので、労力とお金を掛けて最初から集客に取り組むでしょう。

なぜネットでの集客を目指すのかについてはいくつか理由があります。

僕はそもそも初対面の人とコミュニケーションを取ることが得意ではないので、いきなり飛び込み営業や紹介を狙ったとしてもうまくはいかないと思います。また、DMは値下げ競争が激しいですし、ビラ配りは相続などの民事的な業務には適しているかもしれなませんが、許認可の業務などは配布先の選定がうまくできません。

ネット集客を選ぶ積極的な理由もあります。当初は広告費を掛けて受注していくことになると思いますが、このコストはコントロールが可能です。また、時間を掛けて自分の経験したことをコンテンツとして加えていくことで、将来的には広告費に頼らずに受注ができる体制も築くことができます。

ホームページは、作ってしまえばメンテナンスをしていくだけで受注できる媒体に育つので、少しずつでも充実させていきます。当初は広告費が必要ですし、受注を増やすにはずっと広告費を掛ける必要があるかもしれませんが、うまくいけば、間違いなくそれ以上の利益を生みます

これらが僕がもう一度開業したとしてもネットで集客する理由です。

資金

10年前は本当に勉強不足で、お金を調達するという頭がありませんでした。もう一度開業するというのであれば、政策金融公庫や自治体の制度融資などを積極的に活用するべきだと思っています。

政策金融公庫は創業して間がなくても低金利で融資が受けられます。制度融資は自治体に拠りますが、公庫よりもさらに低金利で融資が受けられることがあります。たとえば僕の事務所のある渋谷区なら、創業融資の場合は利用者負担0.4%で資金を借りることができます。0.4%の金利でお金が借りれるなんてあり得ませんよね?政策金融公庫との併用も可能です。

こうした制度を利用しない手はないわけです。

そして、その資金で業務を受注し、さらに多くの業務を受注できるように投資していきます。

失敗するかもしれません。でも、失敗するなら早い方がいいでしょ?

そもそも僕の場合は行政書士で開業したのは起業したかったからなわけで、そこにはリスクがついてくるわけです。僕の場合は、公庫とか制度融資とかを知っていれば、10年掛かったところが5年くらいでできたかもしれないと思っています。

もう一度開業するなら、同じ轍は踏みません。ちゃんと資金を調達して、レバレッジを効かせてスタートダッシュをしてみせます。

僕は事務所を3人でスタートしました。その後、ひとり抜けて、ひとり入り、法人にして、ひとり抜けて、又ひとり入って、後はアルバイトさんがひとりいて今に至ります。もう一度開業するなら、恐らくひとりで始めます

あらかじめ言っておくと、今の状態を後悔しているわけではありません。

ただ、人件費ってやっぱり大きいです。とくに士業のようなビジネスモデルでは。そう考えると、仕事が無いうちから3人で事務所を始めるとかはやっぱり無謀でした。僕は鈍感なので何も感じませんでしたが、仕事がないのに大人が3人事務所にいることで病んでしまうという人も、そりゃ出てきます。

ひとりで始めてお客様が増えたら、アルバイトか業務委託で人を増やします。正規の雇用は控え、人に掛かるコストはできるだけ変動費で扱うようにしていきます。固定費にしてしまうと、売上に関係なく支払いが必要です。開業してして安定するまでは、そうした支出は控えなければなりません。

お客様に会うのを自分の仕事にして、書類の作成や役所への提出はアルバイトか業務委託に任せていけば、ある程度の規模まではいけるはずです。そこから組織をどうするかはその時の判断になります。大きな組織を目指すのか?自分の目の届く範囲で仕事をするのか?この先は今の自分のテーマでもあるのでまだ語れません。いずれどこかで語れればと思います。

まとめ

もう一度、開業するとしたらっていうテーマは、自分の過去をしっかりと見つめなおすという意味でも面白い作業でした。今と同じように繰り返すこともあれば、違う方法を選ぶだろうということもあります。

その時その時ではベストだと思ってきた道も振り返ると回り道だったかもしれません。踏み出す勇気が足りなかったり、情報が足りなかったり、お金が足りなかったりしたのが理由でしょう。

まあ、反省的なことはあります。

でも、今ここでこうして偉そうにブログを書けているので良しとします。

次の10年は、10年後に振り返った時に「もう一度すべて同じようにやる」と言えるようになっていたいものです。情報を集めて勉強して弛まずに歩み続けていけばできると願っています。

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