建設業の更新や決算変更届の提出が増えるにつれて、許認可を受注するための、WEB営業とDM営業での違いについて思うことがあったので書いてみます。
WEBでの価格競争はひと段落
僕がインターネットで仕事を受注したいと考えて、新規申請の受注額を打ち出したとき、低価格路線を取りました。
経験がないし、そもそも仕事が取れるかどうか半信半疑だったことも理由です。
現在、ほとんどの業務については今も値段を変えずにやっています。でも、いろいろな同業他社と比べると低価格と言うほど、低価格ではなくなりました。
他はもっと安いからです。
相対的に高くなってしまいました。
うちの事務所としては、すでに多くの経験を積ませてもらっていて、ノウハウも蓄積されていますので、ある程度は価格以外のところで勝負ができます。だから、これからは上げることはあっても下げることはないと思ってます。
ただ、平均的な価格は下げ止まりというか、落ち着いている感じがしています。
ネットで集客している行政書士もある程度出揃った感があります。いろいろチェックしていますが、新たに参入してくる事務所は以前ほど多くはないと感じています。SEOでは上位にあげるのが難しくなってきたし、リスティングは費用が掛かったり、難しかったりするのが原因なのかもしれません。
それに対してDMはというと
許認可に限っていうと、DMは更新のタイミングだったり、建設業だと毎年の決算変更届のタイミングで打ちます。時期が決まっているので、リストさえあれば、後は流すだけです。
そして、価格で言うと、とんでもなく安いです。
理由は単純で、価格でしか勝負できないのです。
日本の許認可って取るのは難しいけど、維持するのは簡単だったりします。だから建設業の更新申請などは新規の申請に比べればそれほど難しくない。DMはプッシュ戦略なので、相手に与える情報も多くはできない。同じようなDM戦略を取る競業もいる。
そうすると必然的に価格勝負になってしまうわけです。
WEBでの集客も「価格次第でしょ?」と言われてきたこともありましたが、プル型なので価格以外のところでも勝負ができると僕は思っています。それに対してDMは本当に価格だけになってしまっているように感じます。
WEBとDMではターゲットが違う
結局のところ、同じ許認可の受注を目指すと言っても、WEBとDMではターゲットが違うってことなんだと思います。
WEB集客は新規の申請を扱うことが多いので、必然的に悩みが大きい会社をターゲットにできます。「うちは許認可の要件を満たしているのか?」「どうすれば許認可が取れるのか?」「信頼できる行政書士がいないかな?」こうした悩みを解消していくことができるのであれば、価格競争だけに陥ることはなくなってくると思います。
DMで受注を目指す場合は、すでに許認可を受けている会社がターゲットです。基本的には現状維持ができれば問題ないので悩みはそれほど大きくないのです。そのため、アピールポイントとしては価格がメインになってしまうのです。
新規で獲得した顧客を離さない事務所をつくる
各事務所の戦略なので、WEBがいいかDMがいいかを議論するつもりはありませんが、僕は価格戦略からは早く脱した方がいいと思っています。
また、DMでの価格の提示が恐ろしく安くなっているので、僕らのように新規での獲得を目指す事務所の場合、更新などのタイミングで他の事務所に奪われないための防御策を築くことも大切になってきます。
うちの事務所でも顧客を離さないための新たな取り組みを今年からスタートさせます。
お客様と良好な関係を築くことができれば、それも価格以外の魅力になるはずです。いつまでも選ばれる事務所でいるための努力にも積極的に取り組んでいく必要があります。